ちょっと真面目に、今のVR技術でどこまでアダルトゲームが作れるか考えてみる。
VR普及の鍵はやはりアダルトなのか
先日、お台場のVR ZONEに行きまして「アーガイルシフト」というゲームを遊び、始めてVRの女の子を見ました。VRゴーグルを通した僕の目の前に女の子がいたんです。ぷるんぷるんしてたんです。
感銘を受けた「アーガイルシフト」とは別作品ですが、こちらも同じ監督の方(「鉄拳」シリーズで有名な原田さん)が監修しているので想像しやすいかと思います。こんな女の子が僕の目の前にいて笑いかけてくるんです。
VR技術で生まれた女の子を見た時、僕は一つの考えが頭をよぎりました。
「”ルサンチマン”の時代が本当に来るかもしれない……!」と。
ルサンチマンについては後ほど詳しく述べるとして、新しい技術の発展にアダルトが欠かせないことは明白です。VHSだってDVDだって、アダルトがあったからこそ普及しました。30代以上の男性の多くがパソコンでzipファイルを造作なく解凍できるのだって、アダルトがあったからです。一般的に男性の方がパソコンを上手く使う人が多いのは、男性がおしなべて機械好きだからではありません。そこにアダルトがあったからです。
今後VR技術はゲーム分野として発展していくことはもちろんですが、アダルト分野に発展していくことも間違いありません。事実、アダルトVRを専門にしている団体も出始めています。
※18歳未満閲覧注意※ VRがついにアダルトへ!「アダルトVRフェスタ」6月12日秋葉原で開催!
日本初のアダルトVRに専門特化したイベントが開催!
日本アダルトVR推進機構とアダルトVRフェスタ実行委員会が、6月12日に秋葉原でアダルトVR体験型イベント「アダルトVRフェスタ01」を開催すると発表されました。入場料は3,000円です。さて、「日本アダルトVR推進機構」という団体のことを私ははじめて知りました。調べてみましたが、情報がなく、まだ新しい団体のようです。このほか、特別協賛には「AdultFestaTV※18歳未満注意」、特別協力として「アダルトVRの会」も名を連ねています。
人生の中で技術革新を迎えるというのは非常に幸運なことです。ちょっと今回は真面目に、今のVR技術でどんなアダルトゲームが作れるかというのを考察したいと思います。
アダルトVRの理想郷はもう「ルサンチマン」でコミック化されている
冒頭に上げた「ルサンチマン」というのは、花沢健吾による青年マンガです。花沢健吾は最近映画化された大泉洋主演の「アイアムアヒーロー」の原作者として有名になってきましたね。「ルサンチマン」はそんな著者のデビュー作です。
「ルサンチマン」ではパソコン上で作られた仮想現実世界が舞台となっているのですが、プレイヤーはその仮想現実の中で、女の子とムフフな事ができます。それは女の子の温もりも柔らかさも、全て現実と何一つ変わらない体験が出来る世界なのです。
僕はこのマンガが大好きでして、初めて読んだ時は本当にこんな世界が来るのかもしれないと衝撃を受けました。そしてこのマンガに出会ってから月日は流れ約10年が経ち、先日VRを体験したその帰り道に「”ルサンチマン”の時代が本当に来るかもしれない……!」と思ったのです。
「ルサンチマン」の世界において、仮想現実を楽しむために必要な道具は以下と描写されています。
- ハイスペックなパソコン
- 女の子のAIソフト
- カメラ
- VRゴーグル
- 感圧式グローブ
- ボディスーツ
- マウスピース
- チ○コケース(※作中表現のまま)
色々と必要なものが多いのですが、これらが現代の技術でどこまで再現ができるか、考えてみたいと思います。
今のVR技術とルサンチマンを比較する
まず必要なのはハイスペックなパソコンと自立したキャラクターのAI。これはもう日進月歩ですが、現状VRとして動くので出来ているということで、とりあえずクリア。もちろん今後の更なる発展には期待したい所です。
その次にカメラ。カメラはVR空間内でプレイヤーがどう動いているかを認識するために必要です。そんなカメラもPSVRで既に技術の一つとして取り入れられているので、とりあえずクリアということで。厳密に言うとアダルトVRはレーティングの都合上、PSVRでは発売できないでし、PSVRのカメラは正面しか捉えていないからマンガのようにはいかないだろうけど、まあこれもそのうち進化していくでしょってことで。
続いてVRゴーグルもOKですね。解像度とか色々課題はありますが、これもいずれもっと進化するでしょう。
その次が感圧式グローブ。作中では手袋の様なものとして扱われてまして、VRゲーム内で何かに触るor触られるとその感触を電気(?)を通して伝えてくるというものです。これは現在の技術では難しそうですね。そもそも手の平に電気を流して柔らかい感触を疑似再現するという研究が行われてるのかという疑問がありますが、きっと未来はなんとかしてくれるはず。
ボディスーツとマウスピースも同じ、感触に関する機具です。ボディスーツは全身タイツみたいなものを着用することで、マウスピースは赤ちゃんのおしゃぶりみたいな機具を口に加えることで、身体や唇にその感触を伝えます。VR空間内でキスしたらその感触が唇に伝わったりするわけです。これも感圧式グローブと同じく、実現までは今しばらく時間が必要そうですね。
最後はチ○コケース。文字通り、男性の大事な所に装着するモノでして、ケース内の動きを感知してゲームに伝えるという役割を持ちます。ルサンチマンでは更に、”動かれた”時にケースが自動で上下運動するという描写もありました。さすにがその機能までは持ち合わせていないものの、驚くことに似たようなモノは既に発売されています。
おもいっきりアダルト全開なのでリンクは貼りませんが色々とググれば出てきますので、興味のある方は自己責任でどうぞ。USB接続するコントローラーなのですが、こちらもコントローラー内の動きをゲームキャラに伝えるという、マンガそのままの機能を持っているようです。
今のVRでは”感触”の再現がネックか
ルサンチマンで登場した道具と現代の技術を比較すると、どうやら”感触”の部分がまだ難しいということが分かりました。触ったり触られたりを感じるこの”感触”、実現は不可能なのでしょうか。
僕はVR ZONEで体験した「高所恐怖SHOW」に”感触”の問題をクリアするヒントがあるんじゃないかなぁと思っています。
こちらが「高所恐怖SHOW」を遊んでいる方の様子です。プロモーションビデオなので「大げさだなあ」なんて感じると思うのですが、実際に僕が遊んだ時も動画みたいに声が出ましたw
簡単に説明すると、プレイヤーには地上200メートルに経つ板の映像が映っています。そこを命綱無しで渡り、板の先にいる猫を助けるという内容でして、本当にそんな環境に置かれているかのような恐怖感がありました。プレイ中は頭の中が真っ白になったので全然余裕無かったんですが、今振り返るとあの恐怖感を演出させる、2つの”感触”に秘密があったのかなぁと思います。
動画では分かりにくいのですが、「高所恐怖SHOW」で渡る実物の板は、ほんの僅かガタガタとぐらつく様になっていました。通常歩く際には支障にならない程度のぐらつきですが、この足から伝わる感触はVR空間で地上200メートルで歩く恐怖感にかなり影響あったと思います。たぶんこのぐらつきが無かったら、大抵の人は簡単にクリアできちゃいそうです。
もう一つの感触の秘密は猫のぬいぐるみです。板の先にあるぬいぐるみを持ち上げると、VR空間でも猫を抱っこすることができるんですが、この”触れて”、”持ち上げる”感触というのもVR空間内の体験をリアルに感じさせるものでした。
現代の技術では感圧式グローブやボディスーツのような、「ゲームから送られた感触をプレイヤーに与える」ことによって感触を得るのは難しそうですが、「ゲームに登場しているものに現実世界でも触れる」感触であれば、没入感を高めるヒントに繋がりそうです。
ラブドールと人型コントローラーの可能性
「ゲームに登場しているものに現実世界でも触れる」というのをアダルトVRで考えた時に、真っ先に思い浮かぶのはオリエント工業を始めとするラブドールではないでしょうか。
先日、実際に人造乙女美術館に行ってラブドールの手や太ももなんかをを触ってきました。シリコン製なので体温はちょっと低く感じたのですが(展示場所が少し涼しかっただけなのかも)。その柔らかさは十分ドキドキできるものでした。
普通に考えればこのラブドールをベースにして、口から声が出たり触ったらゲーム内でも反応するセンサーを入れて専用コントローラー化すればいいのでしょうけど、なにせラブドールは身長150cm前後あるので流石にでかい。なんかもっと別の案が無いかなと考えていたところ、PSVRが体験できたゲームオンの会場となった未来科学博物館にて面白いものを見つけました。
それがこちら、テレノイドです。
コミュニケーションにおいて「必要最小限の人間らしさとはなにか」を追求したのが、ミニマルタイプの遠隔操作型アンドロイド「テレノイド」です。テレノイドと触れあいながら対話することと、操作することの2つの体験ができます。
特徴:オトナロイドに比べて、体型や顔つきといった特定の人物の要素を極力そぎ落としてデザインされています。対話者は、このようなニュートラルな形状にいろいろな相手を重ねることができます。
正直見た目のインパクトはメチャクチャ強いしぶっちゃけ怖いんですけど、動画を見たら確かに人を感じる……ような……?
ただ今回はVRアダルトということで考えているので、VRゴーグルを装着したプレイヤーから見たら、テレノイドは美少女として映っているわけです。テレノイドのサイズ感であれば、ラブドールをベースにした専用コントローラーより小さくできるのではないでしょうか。イメージは空気で膨らます”空気嫁”みたいな感じです。まあ色々問題はあるだろうけど、将来そーゆーのも出るんじゃないかなーと。
とまあ、こんなこと考えちゃうくらいVR体験は衝撃的だった
色々と考えてみましたが、こんなことを考えちゃうくらいにVR体験は僕にとって衝撃的でした。先日はNHKの「クローズアップ現代プラス」でもVR特集が組まれました。今年の秋にはPSVRも出るので、また一段と普及が進むことでしょう。
VRは別にアダルトだけじゃなくゲームはもちろん、医療や建築の分野でも活躍が期待できる注目の分野です。今回は「ルサンチマン」が好きな僕個人の趣味で「VRがアダルトに進出するなら〜」なんて考えただけで。
普及していくにつれて様々な問題が出てくるでしょうけど、新しい技術というのは全て付き合い方を考えながら進化していくものです。この先VRがどんな進化を遂げるのか、一人のファンとして僕は期待していきたいと思います。
っていうかあれだ。「サマーレッスン」、PS4で発売されないかなぁ……。昨年のゲームショーで体験したかった……。
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※備考
記事内の「ルサンチマン」の画像はこちらからお借りしており、試し読みで無料公開されている範囲内で使用しています。
画像引用先 http://sokuyomi.jp/product/rusantiman_001/CO/1/
VRとか好きな人なら楽しめると思います。1話が無料公開されているので、気になるかたは是非!
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